No.8 2023(令和5)年 �后�
★ 私の拝聴記録で、谷口氏の演奏全記録ではないこと御了承下さい。
(文中、奏者の方の敬称略)
(演奏が撮影可の場合、カメラはサイレントモードで無音撮影)
■ 「SHOWROOM Concert Vol.2」
2023年11月23日(木)、ヴィルトゥオーゾ名古屋駅前店(名古屋市中村区)
弦楽器ショールームの《 ヴィルトゥオーゾ名古屋駅前店 》さんにおける、演奏会を聴いてきた。
演奏はヴァイオリンが 谷口沙和さん、ピアノは石田明日香さんで、曲目は下記の通りであった
クライスラー;ベートーヴェンの主題によるロンディーノ
モーツァルト;ソナタ第一番
クライスラー;愛の哀しみ
ブラームス;ヴァイオリンソナタ第一番より第一楽章
(弓についてのトークと実演)
マスネ;タイスの瞑想曲
フォーレ;ヴァイオリンソナタ第一番
(アンコール)フォーレ;夢のあとに
曲についての解説を交えての演奏の素晴らしさは言うまでもないが、途中でショールームの方が出演されて楽弓についてのトークと実演が興味深かった。
店の人が4種類の弓を持参されて、各弓による音色の違いを谷口さんが実演されて、その違いを違いを聴き分けるのだ。4種の弓とはフェルナンブコ製の部分の硬い棒、軟らかい棒、今では古楽器演奏で使われるバロック棒、そして鉄製の棒である。柔らかい棒はしなりが大きく反作用が少なく分散し、硬い棒はそれに反比例する。バロック棒は形状も現行と異なりより硬い。金属棒はフランス・ヴィヨーム製でむろん硬い。
物性による違いがおよぼす音への影響は、確かに聴き比べれば微妙に違い、物性に比例して音の硬軟が比例して聴こえるのは、多分に私の主観かもしれない。
しかしいづれにせよ谷口さんによると、硬軟の棒の間にも各段階が有って、使用に際して(曲によって)選択を考えられるということである。その点まで考えたことが無かったから、大変興味深く拝聴した次第である。
谷口さんの試し弾きによる企画、弦楽器のショールームならではであり、感銘を受けた。また弾き比べを聴き直してみたいものだ。
※演奏中の撮影はアンコール時に許可された。
■ ランチタイム名曲コンサート vol.2513『紅に色づくメロディ』
2023年11月27日(月)、宗次ホール(名古屋市中区栄)
演奏者は上写真右側より
谷口沙和氏(ヴァイオリン)、日比ありさ氏(ヴィオラ)
長谷川寧々氏(チェロ )宮脇彩永氏(ピアノ)であった。
《曲》
エルガー;愛の挨拶
シューマン;子供の情景より「トロイメライ」
(谷口・日比)
ラフマニノフ;ヴォッカリーズOp.34-14
(長谷川・宮脇)
モーツァルト;ピアノ四重奏曲第1番より第一楽章
中田喜直;ちいさい秋みつけた
滝廉太郎;荒城の月
岡野貞一;もみじ
ショパン;練習曲イ短調「木枯らし」(宮脇)
フォーレ;ピアノ四重奏曲第1番より第一楽章
(アンコール)岡野貞一;故郷
分かりやすく曲の解説を交えながら、日欧の名曲が一時間演奏された。全曲が四重奏ではなく、曲によって奏者を組み替えながらの演奏であり、ヴァリエーションに富んだ曲構成であったのも良かった。谷口・日比両氏による「トロイメライ」の美しくも優しい演奏、長谷川氏と宮脇氏によるヴォカリーズの強弱の表現の豊かさ、宮脇氏による荒々しくも緻密で見事な「木枯らし」など、そしてモーツァルトとフォーレの四重奏の素晴らしい音の重なりなど、聴きごたえある演奏会であった。
ステージ写真は「アンコールの撮影タイム」での撮影。
■ロビーコンサート
2023年11月28日(火)、メニコンシアターAoi(名古屋市中区葵)
上写真左に谷口氏、右側に岡田氏。
コンタクトレンズメーカーのメニコン社が新たに建てた「メニコンシアターAoi」のロビーにおける「ロビーコンサート」が行われたので、聴いてきた。
これは毎週最終火曜日に『光の切り絵〜雫の旅〜』と同時開催されるものである。
谷口沙和氏と岡田千華氏のヴァイオリンによって約30分間、演奏を楽しませて頂いた。
ロビーとは思えない音響が良く、そして背後の滝を表現した飾りがパイプオルガンのようで、素晴らしい音楽環境であった。演奏とアンコールの間には、その背景に上記タイトルのプロジェクションマッピングの映像ショーも行われ、視覚的にも幻想的な空間と化して、光と音の中に浮遊するようなを体験することができた。
■ anforet ENTRANCE LIVE (安城市交響楽団プレゼンツ)
2023年12月09日(土)、アンフォーレ1Fエントランス(愛知県安城市御幸本町)
愛知県安城市にある文化・商業複合施設のアンフォーレ安城で 安城市交響楽団主催のエントランスライブが45分間開催され、谷口沙和さんが出演されたので拝聴してきた。
「きよしこの夜」をテーマに、クリスマスソングからクラシック曲まで幅広いジャンルで演奏されて楽しいひと時を過ごさせて頂いた。
ヴァイオリン;谷口沙和氏、武市莉佳氏
ヴィオラ;三浦可菜氏、チェロ;窪田翔椰氏
■ グリーンピアコンサート
2023年12月10日(日)、春日井市都市緑化植物園(愛知県春日井市細野町)
愛知県春日井市都市緑化植物園内の緑と花の休憩所で行われたグリーンピアコンサートで、谷口さんが演奏されたので拝聴してきた。春日井市を中心に活動される「花の誌」というシリ―ズにより、12月01日から24日まで同所で行なわれるクリスマスフェアのメインイベントコンサートである。
午前11時00分からと午後01時30分から各30分間の2回公演で、クラシック曲にクリスマス曲、それに日本の歌などを満員の聴衆を前に演奏された。
ガラス張りで陽光の差し込む明るく開放感ある広場では花にも囲まれて、素敵な時間を過ごさせて頂いた。
演奏は ヴァイオリン谷口沙和氏、クラリネット葛島涼子氏、ピアノ百瀬愛莉氏。
■ Regardless
2023年12月15日(金)、スタジオフィオリーレ(名古屋市中村区鳥居西通)
谷口沙和さんが出演された『 Regardless 』と題した室内楽の演奏会を聴いてきた。
「音楽が性別や国籍、年齢に問わず、人類共通のものであることを大切にしたいと思いこの題をつけました。」とパンフレットに演奏者の言葉で書かれているが、その意を「regardless(〜にかかわらず、何も問わない。)」を用いたのは、誠に粋で鋭い発想だ。
その「regardless 」な演奏曲は チャイコフスキー プログラムで、
�.丱譽┣山據塲鯆擦慮弌佞茲蝓崗襍福廖峪猶�の白鳥の踊り」「ハンガリーの踊り」「終曲」��弦楽六重奏曲「フィレンツェの思い出」Op.70であった。
�,魯�ラシック音楽でありながら、誰もが耳にしたことが有るであろう優雅で抒情的な曲である。まさに性別や国籍年齢を超えて耳にする曲であろうし、好まれる曲である。
それを当夜はヴァイオリン(谷口・黒岩)、ヴィオラ(大木)、チェロ(長谷川)の各氏による四重奏で美しく演奏された。
続いて 2.の曲は、チャイコフスキーの私小説的な発想の曲なのだろうか。フィレンツェと名前が付いていてもイタリアっぽさは感じられず、むしろ「白鳥の湖」のメロディが一瞬出たように思えるし、むしろロシア調である。在ロシアを意識して作曲されたのかもしれない。国境を越えて異国へ旅した頃を回想したのかもしれない。
曲は第六交響曲の直前の作曲ながら、六番のような「陰」の雰囲気ではなく第四交響曲のような「陽」であり、壮大な終結部を迎えて華々しく締めくくる。その交響的な響きを六人の奏者がそれぞれの聴かせ処を強く表現しつつ調和しつつ、熱く演奏されて見事であった。
チャイコフスキーの私的な曲であっても、時代と国境を越えて美しいメロディは心に響いてくるものだ。まさに「regardless」、、、手紙の最後に綴る挨拶でもあるから、チャイコフスキーの「終活」を意識した作曲だったのかもしれない。「終活」という意味では、第六交響曲の第四楽章と並ぶ双璧かもしれないと演奏を聴いて思った。
フィレンツェの思い出の演奏はヴァイオリン(黒岩・谷口)、ヴィオラ(園部・大木)、チェロ(亀滝・長谷川)の各氏による。
上写真;終演後の各氏。左から亀滝和音氏(チェロ)、谷口沙和氏(ヴァイオリン)、大木美稀子氏(ヴィオラ)、黒岩美音氏(ヴァイオリン)、園部真秀氏(ヴィオラ)、長谷川寧々氏(チェロ)
■冬のMusic Cruise クリスマス便(ON music project)
(クルーズ名古屋;東山ガーデン株式会社)
2023年12月23日(土)、名古屋市中川区〜港区・中川運河
「クリスマス便」として運航されたクルーズは、谷口沙和氏と稲垣英里奈氏によるヴァイオリン演奏での音楽便であった。名古屋では風もなく穏やかな日差しの下、満員の乗客が奏者のトークを交えながらのクラシックやクリスマス曲演奏を聴きながら、往復2時間弱の舟旅を楽しんだ。
■「SHOWROOM Concert Vol.4」(ON music project)
2023年12月23日(土)、ヴィルトゥオーゾ名古屋
(名古屋市中村区)
弦楽器ショールームのヴィルトゥオーゾ名古屋さんにおいて、谷口さんは一か月ぶりの演奏会である。今回は「Music Cruise」と同日で、クルーズと同じく 稲垣英里奈氏とのデュオ演奏である。曲は
テレマン;2つのヴァイオリンのための二重奏第一番
サン=サーンス;白鳥
ルクレール;二台のヴァイオリンのためのソナタ
ピアソラ;リベルタンゴ
バルトーク;2つのヴァイオリンのための44の二重奏曲より8曲
(アンコール)クリスマス・ソング・メドレー
演奏の合間に、会場に並んだ4台のヴァイオリンの音色の引き比べが行われた。
ショールームならではの企画で、腹に座った豪快な音色や、優しくまろやかな音色など微妙な違いが聴き比べられて興味深かった。