日本!(オコナイ)
No.50 八条町・今川町

滋賀県長浜市八条町、 平成25(2013)年2月撮影

八条町に着いたらちょうど八条町の皆様が、今川町からのオコナイ行列を街角で迎えられる処であった。本年度のオコナイは今川町が担当のため、今川町の当家を出立された社参行列を八条町の皆さんが迎えて合流し、足柄神社へ向かわれたのである。八条町のオコナイは、今川町の一部と隔年で当家が交代で行われる。これは康永年中(1342〜1345)に足柄神社と関係のある光台寺が八条宮谷から今川に移されてからと云われる。このことは湖北のオコナイの中でも特種だろうと思う。オコナイは集落内の結束を固める意味合いが強い行事であり、その信仰の対象は神でも仏でもそして神格や仏格もこだわらないからである。であるから神仏が行事の核に存在しそうでありながら、実は神社の行事やお寺の年中行事でなかったりするからである。オコナイの歴史を辿ると、そのルーツはお寺の僧侶によるお正月の行事に端を発するようであるが、何時知らずかお寺あるいは神社の年中行事から開放されて民による行事に変質した経緯がある。であるからお寺の移転によって氏子域が集落を跨いで存在することで、集落間で交代で行われるオコナイは、かつてのお寺(あるいは神社)が中心であった時代の名残を強く残しているように思われる。とはいえ、それは方式のことであり、内容は民が中心のオコナイに変化していることは事実である。八条町においては、当家のご自宅で諸事が行われるのではなく集会所で行われるようになっている。このことは逆に一つの祭儀を増やす結果となっている。旧当家から集会所に移送された神様は、この先一年間当家となる新当家のご自宅に移送されなくてはならない。神迎えされた新当家では一年間、御神号を掲げてお守りされることとなる。

※ 八条町・今川町の皆様にはお世話になりまして、感謝申し上げます。

上写真2枚;今川町からの社参行列を八条町で迎え合流し、足柄神社へ向かう。花木(餅花)はシートで包まれて筒状で担がれる。

上写真2枚;御鏡餅の奉納と祭典。花木(餅花)は境内に立て掛けられる。

上写真;撤下された花木(餅花)は、集会所で開かれる。花木には犬目桜が用いられる。

上写真2枚;集会所で出立式の後、新当家へ神送りである。

上写真;新当家の床の間での神迎えの儀。


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