日本!(オコナイ)
No.19 古橋のオコナイ

撮影場所&日; 滋賀県伊香郡木之本町古橋、 平成21(2009)年3月8日
撮影機材;Nikon D300+VR18-200mm、D80+SIGMA10-20mm

滋賀県伊香郡木之本町古橋の、「薬師オコナイ」の本日(ほんび)を拝観・撮影した。古橋では神事と書いてオコナイと読ませ、薬師堂へ献鏡に行列が参詣する。通常、「薬師神事(オコナイ)」と呼ぶのだが、仏尊に神事と付けるのだがら、まさに神仏混淆である。
前日に御鏡搗きは終わっており、本日は午前9時30分に当屋を薬師堂に向けて出発する。古橋全体では120数軒で、それを6つの組に分け、一年交代でオコナイを受け持っていく。民家が当屋さんとして行う場合もあれば、組によっては会議所を使うこともある。6つの組とは、東・西・南・北・中庄司、そして今年当番であった坂本組である。本年は民家を当屋さんとされていたが、来年の組は会議所を使うという。準備もあって、再来年の当番まで既に決まっている。本年の当番さんの民家では、オコナイに先立って畳の交換などもされたという。オコナイを民家でする場合、そのような準備の負担も当番さんには掛かってくる。
さて、献鏡行列は鉦や太鼓を御婦人が叩きながら、150mほど離れた与志漏神社の鳥居を潜って参道へ行く。この神社と同じ境内に薬師堂もあるのだ。御鏡餅は男性四人で一つの御輿状に担いでいく。
薬師堂内に御鏡餅が立て餅状に置かれると、僧侶によって御鏡餅の表面に墨書きがなされる。「古橋の薬師オコナイ」のクライマックスである。墨書きは種子で、バイ(薬師如来)とア(胎蔵界大日如来)および酒肴と書かれる。この僧侶による墨書きは、古橋のオコナイの最大の特徴というだけでなく、オコナイ全般を見渡してもオコナイの意味を強烈に表した呪験である。御鏡餅に薬師如来の験力が憑く瞬間であり、この御鏡餅を後で村民が均等に分けて頂くことによって薬師如来の御加護と団結が村民に約束されるのである。墨書きとは、加持祈祷の一種とも云えようか。
御鏡餅表面に美しい種子が墨書きされていくシーン、、、堂内であることを配慮して、ノーフラッシュで撮影した。

※古橋の皆様にはお世話になりましたこと、御礼申し上げます。

上写真;当屋における御鏡餅。

上写真;社参直前に屋台に御鏡餅を載せる。

上写真;社参中、「おんさーほぃ」 の掛声で、御鏡餅屋台を高く掲げる。

上写真;薬師堂内で僧侶により、御鏡餅に墨書きされる。

上写真;僧侶による読経。

上左写真;墨書された御鏡餅。上右写真;第一鳥居前で。

上写真;薬師堂から頭主宿へ戻る行列。


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