日本!(念仏・風流)
No.33 和田の精霊船送り

撮影場所&日;福井県三方郡美浜町和田、 平成24(2012)年8月16日

和田の集落は28軒よりなる。盆のお墓参りは13日に墓前に燈明を点け、精霊船送り の16日夕刻にお供えした供物やお花を下げ精霊船に乗せる。18時、僧侶の読経が精霊船の前に設置された祭壇前で行われ、集落の人々がお焼香をする。今年の新盆はお一人であり、その家の方が一番最初にお焼香された。墓地の奥に 藁でできた精霊船が帆をはためかせて置かれている。この精霊船は、骨格に卒塔婆を用いている。船には三体の人形が 瓜 で作られている。

船の舵を握る人形が初盆の方だという。お焼香が済むと、船は眼前の和田海岸まで若衆によって担がれていき、暫くは若衆が泳いで精霊船を曳航していく。やがて漁船にバトンタッチされると、はるか沖まで曳航されて、縄を放たれる。 放たれた精霊船は 海流まかせ風まかせで、漂って流れていく。集落の人が仰るには初盆の故人の霊の行きたいところへ・・・ということだ。黄昏の海に漂いその船影を小さくしていく精霊船は、物悲しい景色であった。そして浜辺では、篝火のほとりで念仏が上げられていた。彼岸の世について訊ねてみた、、、この辺りでは海の彼方に“あの世”がある、皆そう思っているでしょうという返事であった。  合掌

上左右写真;墓地の奥に精霊船。祭壇も設けられていた。

上写真;キール、舵などは板塔婆で組まれている。

上写真;お墓にお供えした物や塔婆を舟に乗せる。

上写真;新盆の家の方が最初にお焼香される。

上写真3枚;精霊船は故人の死霊を乗せて、海の彼方の“あの世”へ還っていく。 精霊船は若衆が泳ぎながら沖合い100mくらいまで曳航し、そこから小型漁船で沖まで曳かれていき、解き放たれる。


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